日常生活動作こそリハビリ
在宅に戻っても、毎週水曜日は入院していた大学病院付属のリハビリステーション病院にOTとPTのリハビリに通いました。
当時のたかちゃん(母)はまだ58歳!週一回だけのリハビリを通っていても、以前のように1人でトイレに行ったりする事はもちろんできません。
そんな中であやちゃんは思いました。今、たかちゃんができることを少しでも増やしていこうと!
例えばおむつ交換の時。たかちゃんが少しでもお尻を浮かせられる様に、両足を肩幅に広げ膝関節を曲げさせ「太ももに力を入れてお尻を浮かして!」と声かけをしながらおむつ交換をしていました。
最初はほんの少ししか浮きませんが、何度も何度も繰り返すうちに尿パッドをさっと取れる位、腰が浮くようになりました。
また、車椅子に移譲する時も、まず両足をベッドからおろしてもらい、両手で柵を握らせ上肢の力で上半身を起こす努力をしてもらい、数分間自力で端座位を保持できるように根気よく訓練していきました。
ぶっちゃけ、あやちゃんが全介助で車いすに座らせたほうが早いです。
けど、たかちゃんが少しでも動けるように工夫しながら声かけや動けるまで待つ介助の仕方でたくさんのことが出来るようになっていきました。
特にたかちゃんにとって1番ヒットしたリハビリは、お手玉を投げ合うリハビリです。
昔、映画で確か「レナードの朝」と言う映画がありました。
意識障害から回復した患者がとっさに目の前に向かってきたボール🥎をキャッチするようなシーンがあったと思います。
そのことを思い出し、たかちゃんに向かってお手玉を投げてみたところ、いつもより素早い動きでお手玉をキャッチしました。
その姿を見てこれはいける❗️と思いました。
お手玉が床に落ちたら、もちろんたかちゃんが拾います。すごく時間はかかりますが、これにより足の筋肉はすごく鍛えられたと思います。
特に大事にしていた事はできたことに対し褒めることです。
例えば「お膳を拭いて」と台布巾を渡します。すると几帳面なたかちゃんは頑張って拭きます。
わざと「こっちのほう、まだ拭いてない」と言うと、肘関節が拘縮しているけど頑張って伸ばそうとし遠くまで拭けるようになります。
そうした時は「すごいきれいになった。助かったありがと」と言うと、たかちゃんは良い気分になり、ますますお手伝いを頑張ってくれます。
介助される人も、時には人の役に立っている‼️と言う認識が大事なのは!と思います。
玄関ドア左手はたかちゃんのお部屋。そこからダイニングまでの廊下(約3メートル位)を頑張って、車椅子で足コキで移動できるまでになりました。